西村歩夏

エピソード

高校卒業後、鍼灸の専門学校に通っていました。様々な分野において鍼灸師が活躍できる中で、当初から美容の道に進みたいと考えていました。当時の担任の先生から、CIDESCO（シデスコ）という世界に通ずるエステティシャンの資格があることを知り、エステの学校に行くことを決めました。カリキュラムが進んでいく中で、実際に一般のお客様にお越しいただき、お金を頂戴してトリートメントを行う授業が多くありました。あがり症だった私は、初対面のお客様のカウンセリングすらもまともに出来ず、すぐに助けてと先生を呼ぶ日々で。。。そんな中、いかにもお金持ちで怖そうな雰囲気漂うマダムが来店されました。しかも担当はまさかの私。会話も成り立たないうちに、施術時間となりトリートメントが始まります。お顔の見立てに自信がなくて、疑心暗鬼になりながら工程を進めていましたが、唯一得意で自身のあったことがマッサージでした。心を込めて、一生懸命マッサージを行いました。お別れの時間、不安げな顔をした私にお客様が笑顔で優しく声をかけてくださいました。「今まで色々なサロンに施術を受けにいきました。高級サロンよりも、今日のあなたの方が心がこもっていたよ。ありがとう。」と。この言葉が今でもずっと私の原動力となり、自信と勇気を与えてくれます。これから出会うどんなお客様に対しても、初心を忘れず心と愛を込めて、前向きに過ごせるお手伝いをさせて頂きたいと存じます。あの時のマダムにもしまた会えたら、また同じ言葉をかけてもらえる私だといいな。